レポート第4回【ヘッドホンアンプ MBK-6P1組立説明

 

◎ヘッドホンアンプ基板

 Nutube 6P1 を用いたヘッドホンアンプ基板を製品化しました。型番は MBK-6P1 です。写真1に外観を示します。片面基板で大きさは50×100です。
 

◎基板部品実装

★ジャンパー線
手順は背の低い部品から実装(はんだ付けします。まずはジャンパー線からです。ジャンパー線は抵抗などの余ったリード線を利用します。Φ0.6くらいの錫メッキ線でも可です。ジャンパー線に利用できるものがない場合、抵抗を実装し、これの余ったリードを利用します。ジャンパーは写真2のようにJP1~JP9の9本です。実装時、基板からあまり浮かないようにします。特にJP6は真空管の下側になりますので、浮いて真空管に当たらないように注意してください。

★抵抗、IC ソケット、ボリューム、リレー等の実装
 抵抗は R2,R11 以外は寝かせて取付ます。それ以外は部品表どおりの型番であれば寝かせて取り付けることができます。

 IC は IC ソケットを使用します。向きに注意してください。また、ダイオードも極性がありますので注意して ください。3 端子レギュレータ IC2は入力端子側にI、出力端子側にОのシルク文字があります。子レギュレータはこれに極性を合わせてください。

 写真3では IC2を実装した状態ですが、この ICは背が高いので最後に真空管を実装した後に行ったほうが作業が楽かもしれません。

★ケミコン、セキセラ C7、ゴム足
 
  ケミコンの極性に注意してください。
  ゴム足は真空管の高さ固定に用います。写真4の位置に貼り付けますが、真空管をはんだ付けしないで位置確認をしてください。
 


 
 ★真空管と IC の実装
 真空管はゴム足を利用するとピンが基板から 2mm ほど出ます。2 本くらいはんだで仮どめして高さ調整
してからすべてのピンをはんだ付けします。

 オペアンプは AD8397 が基本ですが、NJM4556AD なども使えます。IC4 の PIC はプログラム書き込み済のものを実装します。



 
 
 ここまでの作業ではんだ付けしていない基板のランドはシルク図の信号名として以下の5個です。
 
  AA    BB     B+    GND     G1
 
 G1 は電圧チェック時に用いるGND 端子です。写真 6 のように余ったリード線を利用してG1と GND 間を接続してチェック端子を作ります。

★スイッチ、ジャック、スペーサ

 写真7のようにスイッチとスペーサを取付ます。乾電池動作専用の場合、DCジャックは不要です。

 トグルスイッチ用、DC ジャックの加工データを図 4に示します。トグルスイッチは Linkman 以外では MS-500シリーズが適合します。

 DC ジャックはマル信無線電機の MJ14ROHS が適合します。



★シャーシ裏側にゴム足の取付
 写真 8 のようにシャーシ裏側にゴム足を貼り付けます。ゴム足は真空管の高さ調整用と型番が異なるので 注意してください。
★内部配線
 内部配線は図 5 のように5 本あります。用いる線材はUL1007 AWG24 各色がやりやすいです。
 基板の各ポイント(AA、BB 等)のランドに穴が空いています。この穴は線材を通す目的ではありません。 線材は図 6 のように基板はんだ面のランドにはんだ付けします。手順はランドにはんだを盛って、この部分に線材をはんだ付けします。
 この時、被覆を剥く(むく)長さに注意してください。長いと他のランドに当たる可能性があるのでトラブルのもとになってしまいます。
 剥く長さは 2mm ほどで、はんだ付け時にランドからはみ出さないようにしてください。
 写真 10 に内部配線終了後の様子を示します。結束パーツを利用し、小奇麗にまとめると良いです。線材は束線を目的として軽いツイスト処理をすると見た目が良いです。電池ケースは輪ゴムを利用しました。
 写真 10 のシャーシは塗装されていない試作機です。製品版は塗装されています。念のため、絶縁目的としてシャーシと電池ケースの間にプラスチック板等を挟むと良いです。
 

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